革靴のつま先のデザインは色々な種類がありますが、その中でも王道のデザインであるストレートチップ。
ストレートチップは「無難でシンプル」だからこそ、ディテールの違いが分かると靴選びや履きこなしも楽しくなりますよ。
この記事では、
- ストレートチップの特徴
- ストレートチップのフォーマル度について
- ストレートチップのデザインの種類
- カジュアルスタイルでの合わせ方
などを解説していきます。
ストレートチップについて知り、お気に入りの1足を見つけるお手伝いができると嬉しいです。
目次
ストレートチップとは
(引用:REGAL)
ストレートチップとは、革靴のつま先のデザインのひとつで、上の写真のように、つま先に横一直線のラインが入っているものです。
日本では「一文字飾り」、イギリスでは「ストレート・トゥ・キャップ」と呼ばれています。
また、ストレートチップを含めて、つま先の縫い目にだけデザインがあるものを「キャップトゥ」と呼びます。
ストレートチップ | パンチドキャップトゥ |
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キャップトゥは、ストレートチップのほかに、横一直線に縫い目と穴飾りを施した「パンチドキャップトゥ」もあります。
黒の内羽根ストレートチップはフォーマルで使いやすい
ストレートチップの代表格といえば、黒の内羽根のストレートチップです。
黒の内羽根のストレートチップは、革靴の中で最もフォーマルな位置づけにあります。
1足持っていると、冠婚葬祭から格式のあるパーティー、重要なビジネスシーンでも活躍してくれること間違いありません。
このように、黒の内羽根のストレートチップは全てのシーンで使えるので、「王道の革靴」「最初に持っておきたい1足」といえますね。
ストレートチップの歴史
一般に、革靴では「シンプル=フォーマル」「装飾=カジュアル」と言われいています。
ですが、なぜ装飾のない内羽根のプレーントゥよりも、装飾のついた内羽根のストレートチップのほうがフォーマルと扱われているのでしょうか。
この理由には諸説ありますが、まだ靴を作る技術が発達していなかった時代、プレーントゥでつま先を綺麗に仕上げるのが難しかったからという説があります。
そのため、仕上がった靴の上から別の革を使ってつま先をくるむストレートチップにすることで、美しい形の靴を作ったと言われています。
また、靴のつま先部分に入れる芯を入れる際の目印としてストレートチップのデザインが取り入れられた、という説も。
ちなみに、現在あるストレートチップは、つま先を縫い合わせてから木型に吊り込んで成型する作り方になっています。
ルーツをたどると、ストレートチップは靴をキレイに作るために生み出された装飾と言えますね。
そのため、当時は美しく仕上げられたストレートチップを履くことが主流とされ、最もフォーマルな靴として扱われてきたと考えられます。
ビジネスマンには外羽根のストレートチップもおすすめ
(引用:CARMINA)
内羽根よりもカジュアルな外羽根ですが、内羽根と比べると歩きやすく頑丈で、サイズ調整をしやすいのがメリットです。
アクティブな印象を演出したいビジネスシーンでは、内羽根のストレートチップよりも外羽根のストレートチップを選ぶのもおすすめです。
またたくさん歩く営業マンの方、脱ぎ履きが多い職種の方にも外羽根は使い勝手が良いでしょう。
「ストレートチップならフォーマル」ということではないので注意
シンプルな装飾であり、一番格式高い革靴に施されているストレートチップですが、注意しておきたいのが「ストレートチップ自体がフォーマルというわけではない」ということ。
フォーマルやカジュアル度は、デザインや装飾ではなく靴の種類や色も重要視されます。
ここを間違えてしまうとTPOに合わない革靴を選んでしまうことにもなりかねないので、注意しておきましょう。
デザインで楽しめるストレートチップ
(引用:REGAL)
同じストレートチップでも、デザインや作りによって個性を表現しています。
シンプルな装飾のストレートチップですが、ディテールに注目して選ぶとこだわりの1足を選ぶことができますよ。
ステッチをチェック
(引用:CARMINA)
まずはストレートチップのステッチ(縫い目)をチェックしてみましょう。
基本的には2本縫いのダブルステッチで作られているものが多いですが、3本縫いで仕立てられているものもあります。
フォーマルな紳士靴はステッチも細く作られているものが多いため、パッと見て目立つような違いではありません。
目立つ部分ではないからこそ、「よく見るとステッチに特徴がある」といったディテールへのこだわりは素敵ですよね。
技術が光るレベルソ仕上げ
(引用:CARMINA)
内縫いを施し、縫い目が見えないように仕上げるレベルソ仕上げ。
よりスタイリッシュでエレガントな雰囲気がありますね。
縫い目がないことで無駄のないシンプルさがありますが、立体的に仕上がっているので存在感は抜群です。
ストレートチップの革靴をカジュアルに合わせるなら
シンプルな装飾で、フォーマルな印象を持ちやすいストレートチップですが、カジュアルスタイルにも合わせやすいです。
派手すぎず、洗練された雰囲気のあるストレートチップを合わせることで、カジュアルアップやドレスダウンがしやすくなります。
(引用:CARMINA)
特に、合わせやすく使い勝手の良い種類といえば外羽根のストレートチップ。
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カラーは黒か茶色を選べば、日常使いからビジネスシーンはもちろん、黒なら冠婚葬祭まで対応可能です。
内羽根をカジュアルスタイルに合わせるなら黒以外を選ぶのもおすすめ
(引用:REGAL)
黒が一番フォーマルなカラーになりますが、黒以外の色を使った内羽根ストレートチップはドレッシーさもありながらカジュアルスタイルにも合わせやすいです。
色で楽しみつつも、フォーマルなスタイルの内羽根ストレートチップを合わせることで、足元を引き締め全体のバランスが良くなります。
中でも特に色んなシーンで活躍してくれそうなのが、茶色の内羽根ストレートチップ。
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休日のカジュアルスタイルに合わせるも良し、ビジネスシーンでも履け、結婚式の2次会など少しくだけたパーティーなどでも合わせやすいカラーです。
ダブルモンクのストレートチップはカジュアルスタイルに最適
(引用:REGAL)
ストレートチップの控えめ感と、ダブルモンクの金具の装飾感のバランスが魅力のダブルモンクのストレートチップ。
カジュアルスタイルに合わせやすいカラーなら茶色がおすすめですが、ビジネスシーンでも兼用したい方は黒を選ぶと良いでしょう。
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黒ならスーツスタイルにはもちろん、カラーソックスやデニムなどカジュアルスタイルにも馴染んでくれます。
まとめ
革靴のストレートチップについて紹介してきました。
- つま先の横一直線ラインがストレートチップ
- 黒の内羽根ストレートチップが一番フォーマルな靴
- 「ストレートチップ=フォーマル」ではない。フォーマル度は靴の種類やカラーのほうが重要
- 同じストレートチップでもステッチの種類などデザインが選べる
- ドレスとカジュアルのバランスが取りやすく、日常使いでも合わせやすい
というのがポイントでしたね。
「装飾のないプレーントゥでは物足りない」「少しワンポイント欲しい」という方は、ストレートチップも候補のひとつに入れてみてください。
また、革靴のデザインはストレートチップ以外にも色々あります。
別の記事でも紹介しているので、ぜひお気に入りのデザインを見つけてみてくださいね。
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