革靴のクリームについて|種類や色の選び方、定番のおすすめも紹介

革靴のお手入れアイテム、靴クリーム。

クリームを使ってしっかりお手入れをすると、靴の寿命を伸ばすことができるので、革靴を買ったら揃えておきたいアイテムのひとつです。

ですが、色んなメーカーから発売され、値段・種類・色と選択肢が多く、どれを選べばいいかわからないという方も多いはず。

そこで、この記事では革靴初心者さんに向けて、

  • 靴クリームの種類と特徴
  • 選ぶべき靴クリームの種類や色について
  • 定番おすすめの靴クリーム
  • 靴クリームの塗り方、使い方

など、靴クリームの基礎知識について紹介していきます。

「まずはこれ1つでOK」という定番商品もお伝えするので、革靴初心者の方は参考にしてみてくださいね。

革靴のクリームは大きく分けて3種類

(引用:amazon

革靴のクリームは、大きく分けて3種類あります。

  1. 乳化性クリーム
  2. デリケートクリーム
  3. 油性クリーム

それぞれの特徴を紹介します。

乳化性クリーム

(引用:amazon)

乳化性クリームとは、革に必要な油分と水分がバランス良く含まれているクリームで、革を保湿する役割をします。

人間のスキンケア用品でいうと、基礎化粧品の保湿クリームにあたる存在です。

主成分に、水分、油分、ロウが含まれているので、革の保湿だけでなく適度なツヤ感を出すことができます。

また、乳化性クリームは、無色から色付きがあり、カラーの種類も豊富です。色付きを選べば、保湿と一緒に靴を補色することもできます。

油性クリーム

(引用:amazon)

油性クリームは、乳化性クリームと比べると油分とロウの割合が高く、水分が少ないのでペースト状をしています。

保湿効果は少なく、革の表面に栄養を与え、光沢感を出すことがメインのクリームです。

浸透力が高いため厚手の革に向いていますが、反対に薄い革やデリケートな革、乾燥がひどい革に使ってしまうと、シミになりやすいというデメリットもあります。

デリケートクリーム

(引用:amazon)

デリケートクリームは、乳化性クリームの仲間になりますが、通常の乳化性クリームと比べ、水分が多めで油分とロウの配合が少ないクリームです。

見た目は半透明で、水分が多いのでぷるんとしたゼリー状をしています。

通常の乳化性クリームよりも革にツヤ感を出すことはできませんが、どんな革にもシミの心配がなく保湿ができるのがメリットです。

例えば、乾燥しきってしまった革に乳化性クリームや油性クリームを使うと、油分やロウが染み込んでしまい、シミになってしまう場合があります。

そんな時に、水分が多いデリケートクリームを使うと、シミになりにくく革に水分を与えて保湿することができます。

最初に揃えておくのは乳化性クリームがおすすめ

革靴を買ったら、まず揃えておくべきクリームは「乳化性クリーム」です。

油性クリームは、お手入れ初心者ではシミを作ってしまうリスクが高いですし、デリケートクリームだとツヤ感が少ないので、ツヤを出すにはまたひと手間かけないといけません。

なので、お手入れのしやすさや仕上がりのちょうど良さを考えると、最初は乳化性クリームを使うのがおすすめです。

お手入れに慣れてきたり、楽しめるようになってきたら、油性クリームやワックスをプラスして仕上がりや光沢感にこだわってみるのも良いですね。

靴クリームの色は無色と色付き、どっちが良いの?

乳化性クリームには、色付きのクリームと無色のクリームがあります。

無色のクリームは少し黄みがかって見えますが、塗ると透明なので、どんな色の革靴にも使うことができます。

売り場やネットで、色付きと無色のどちらを買えばいいのか迷ってしまった経験がある方も多いはず。

選び方のポイントとしては「靴をどんな状態で楽しみたいか」を考えることです。

  1. 買ったときの色味をキープしたい方
  2. 色抜けの経年変化を楽しみたい方

それぞれの目的に合わせて解説していきます。

買ったときの色味をキープしたい方

なるべく買ったときの色味をキープしたい方は、最初から靴の色にあった色付きのクリームを選ぶのがおすすめです。

色が抜ける前に補色できるので、色の大きな変化を防ぐことができます。

黒い靴は、クリームを選ぶのは簡単ですが、茶色やバーガンディーなど黒以外の靴のときは、できれば売り場で色を確認して購入しましょう。

同系色の色でも、クリームの色のちょっとした違いがあると、靴に色ムラを作ってしまいます。

不安な方は、その靴を履いていき、売り場で店員さんに聞いてから買うのが安心ですね。

色抜けの経年変化を楽しみたい方は

靴は、履き込んでいくうちに色が抜けていきますし、傷やシミなどもついていきます。

そんな経年変化を楽しんでいきたいという方は、「最初は無色のクリーム、履き込んできたら色付きのクリームに変える」というのがおすすめです。

無色のクリームには、補色効果がないので革靴本来の色を楽しむことができます。

ですが、履き込んで色抜けがひどくなってしまうと、補色なしではくたびれたように見えたり、傷が目立ってしまったりするので、ずっと無色のクリームを使うのはあまりおすすめできません。

適度に履き込んだら、色付きのクリームを選んで補色をしてあげると、色は蘇りますが新品の時の色とはまた違った雰囲気になります。

また、茶色の靴の場合は、靴の色よりも少し薄い色のクリームを選ぶと、色ムラが防げるのでおすすめです。

乳化性クリームの定番おすすめ

革靴を買ったらまず揃えておきたい、乳化性クリームの定番アイテムを2つ紹介します。

どちらか1つを買えばクリームできちんとケアできるので、特徴も見比べて、どちらにするかをチェックしてみてください。

初心者におすすめ「M.モゥブレィ シュークリームジャー」

M.モゥブレィ
シュークリームジャー
990円(税込)

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水分が多く伸びやすい!初心者におすすめ

M.モゥブレィのシュークリームジャーは、他の乳化性クリームと比べて、水分が多く柔らかいのが特徴です。

水分が多いとしっかり保湿もできますし、伸びが良く、シミにもなりにくいので革靴初心者さんでも安心して使えるのが嬉しいポイント。

価格も50mlで1000円程度と手頃なので、初めての方におすすめのクリームです。

(画像引用:amazon)

ツヤ感もほしい方は「サフィール ビーズワックスファインクリーム」

SAPHIR(サフィール)
ビーズワックスファインクリーム
1,100円(税込)

amazonで見る

靴磨きのベテランも愛用するクリーム

サフィールのビーズワックスファインクリームは、靴磨きベテランの方も愛用するクリームです。

アーモンドオイルとミツロウが配合されているので、保湿力が高く、ツヤ感もしっかり出せるのがポイント。

また、カラーバリエーションも70色と豊富なため、同系色でも、微妙なニュアンスの違いにこだわってクリームを選ぶことができます。

こちらも価格は1000円程度で、コスパも良いです。

(画像引用:amazon)

靴クリームの使い方

靴クリームは、馬毛ブラシでホコリを落とし、クリーナーで古いクリームや汚れを落としたあとに使います。

使い方について詳しく解説していきます。

ペネトレィトブラシで靴に塗る

靴クリームを塗るときは、小さいブラシのペネトレィトブラシを使って塗りましょう。

布や指を使って塗るのも間違いではありませんが、布よりもブラシのほうが、クリームを吸収しないので適量をしっかり使えますし、縫い目など細かい部分にもムラなく塗れるのでおすすめです。

ペネトレィトブラシを持っていない方は、歯ブラシでも代用することができますよ。

まず、ペネトレィトブラシに乳化性クリームを米粒2~3粒程度とって、靴の数カ所に均等に点付けします。

全体的に塗れるように、ペネトレィトブラシをくるくる回しながら、塗りムラのないように伸ばしていきます。

時間をかけずに、素早く全体に伸ばすイメージでサッと行いましょう。

豚毛ブラシで伸ばす

ペネトレィトブラシで全体に塗ったあとは、豚毛ブラシでブラッシングをします。

乳化性クリームをさらに均等に伸ばすことと、余分なクリームをブラシで絡め取るのが目的です。

よほどデリケートな革でなければ、力を入れて大きく動かすようにブラッシングしてOKです。

また、豚毛ブラシは色が混ざってしまうため、クリームごとに1本専用のものを準備しましょう。

繰り返し使って豚毛ブラシにクリームが付着していく状態を「ブラシが育つ」と表現します。

光沢感がなくなったときや、少し汚れが気になる時に、そのブラシをサッと使うと、ブラシについていたクリームで革靴を簡単にキレイにすることができるようになります。

布で余分なクリームを拭き取りつつ磨く

最後に、布で革靴を磨きます。

布は、着古したTシャツなどで代用することができます。

表面に残った余分なクリームを落としていく感じで、布にクリームがつかなくなるまで全体的に磨いて完成です。

革靴にクリームを使う頻度は月1~2回程度でOK

革靴に乳化性クリームを使う頻度は、革靴を履く頻度によって変わりますが、おおよそ月に1~2回程度がおすすめです。

塗りすぎてしまうと、浸透しなかった余分なクリームの水分が蒸発し、余計に革を硬くしてしまう場合もあるため、頻繁に行うのは逆効果になります。

革靴は1日履いたら2~3日休ませるのが良いですが、この間隔に合わせて「5~6回履いたら1回お手入れ」をするようなイメージで行うと、靴を常にキレイな状態で履くことができますよ。

普段はクリームを使わず、履いたあとにホコリ落とし用の馬毛ブラシで、サッとブラシをかけてからしまいましょう。

次のお手入れ日までに、くすみが気になったり、光沢感を出したいときは、クリームで育った豚毛ブラシで少しブラッシングをしてあげると、ツヤが蘇ります。

まとめ

革靴のお手入れにかかせない、クリームについて紹介してきました。

【靴クリームの種類】

(引用:amazon

  1. 革をバランスよく保湿する乳化性クリーム
  2. 保湿効果は少なく、ツヤ出しメインの油性クリーム
  3. シミを作りにくいが、ツヤがでないデリケートクリーム

●基本のお手入れには乳化性クリームがあればOK


【乳化性クリームの色選び】

  • 色の経年変化を楽しみたい方は「最初は無色→履き込んだら色付き」がおすすめ
  • 最初の色味をキープしたい方は「最初から色付き」がおすすめ

【乳化性クリームの定番おすすめ】

初心者におすすめ
「M.モゥブレィ シュークリームジャー」
(引用:amazon)

ツヤ感もほしい方
「サフィール ビーズワックスファインクリーム」
(引用:amazon)

 


【乳化性クリームを使うタイミング】

  • 月に1~2回程度、クリームを使ってお手入れする
  • 馬毛ブラシでホコリを払い、クリーナーで汚れ落としたあと

【乳化性クリームの使い方】

  1. ペネトレィトブラシで米粒2~3粒程度を全体に塗る
  2. 豚毛ブラシでブラッシング
  3. 布でクリームがつかなくなるまで磨く

というのがポイントでした。

まずは乳化性クリームがあれば基本的なお手入れをすることができるので、革靴を買ったら必ずひとつは準備しておきましょう。

また、革靴の基本のお手入れについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。

よかったら、チェックしてみてくださいね。

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