「良い革靴だから長く大切に使いたい!」
「革靴を買ったので、靴磨きの正しい方法を知りたい!」
しっかり選んで手に入れた革靴、正しい靴磨きでケアをして、長く履いていきたいですよね。
この記事では、初心者さんでも簡単にできる革靴の磨き方について解説していきます。
【これだけ覚えればOK】な内容をまとめているので、ぜひ実践してみてくださいね。
目次
靴磨きに必要な7つの道具
まずは、基本の靴磨きに必要な7つの道具について紹介していきます。
初めての方は、全部まとめてセットになっている商品もあるので、そういった物を選ぶのもおすすめですよ。
革靴を購入したときにシューツリーがついていたという方は、こちらのセットがおすすめです。
シューツリー
シューツリーは靴磨きのときだけでなく、履かずに保管しているときにも型崩れ防止のために必要です。
靴磨きの時は、シワをしっかり伸ばして細部までお手入れができるようになるので、必ず使用しましょう。
クリーナー
汚れや古いクリームを落とすための液体のクリーナーです。
女性のメイクをクレンジングで落とすのと同じように、革靴も古いクリームをしっかり落としてから新しいクリームを塗っていきます。
乳化性クリーム
革の保湿、傷やスレを補修する役割をします。
無色のものと色付きの物がありますが、基本的には靴の色に合わせて揃えるのがおすすめです。
革の色は長く使ううちに抜けてきてしまいます。
そこで、色付きのクリームを使って定期的に補色してあげると、綺麗な色をキープすることができます。
馬毛ブラシ
毛が細い馬毛ブラシは、革靴のホコリや汚れをかき出して落とす役割をします。
1本持っておくと、どの革靴でも兼用で使えるので便利です。
また、靴磨きのときに使うだけでなく、毎日履いたあとに馬毛ブラシで汚れを落とすのを習慣にするのがおすすめ。
- 革の乾燥予防
- 軽いツヤ出し
ができるので、次回に靴磨きをするまでの間、綺麗な状態で履くことができます。
ペネトレイトブラシ
靴のクリームを塗るための小さいブラシです。
クリームは指で直接塗ったり、布につけて塗るのでも良いのですが、ペネトレイトブラシがあると細かい部分までキレイに塗ることができます。
また、ペネトレイトブラシは色が混ざらないように1色の靴クリームに対して1本を準備しましょう。
1本400~600円程度で購入できるので、数本を揃えておくと便利です。
豚毛ブラシ
豚毛ブラシは、クリームを塗ったあとに全体的になじませ、ツヤを出す役割をします。
馬毛ブラシに比べると、毛が太くてしっかりしているので粘土のあるクリームを捉えしっかり伸ばします。
ペネトレイトブラシと同じく、豚毛ブラシも靴クリームの色ごとに1本揃えるのがおすすめです。
何度も使ってブラシにクリームが染み込むと、毛先にクリームの色が付着してきます。
その状態になると、毛先に残っているクリームを使って補色やツヤ出しができるようになるので、出掛けにちょっとお手入れしたいときなどに便利です。
クロス布
クリーナーを染み込ませて使ったり、靴磨きに仕上げに余分なクリームを拭き取り、磨くのに使用します。
靴磨き専用のものでなくても、使い古した肌着やTシャツ、フランネル生地のシャツなどで代用することもできます。
クロス布を使う時は、このように指に巻き付けると磨きやすくなります。
初心者でもこれさえ知っておけばOK!基本の靴の磨き方
道具を揃えたら、さっそく靴磨きをはじめていきましょう!
基本の靴磨きの工程は7ステップです。
- 靴紐を外す
- シューツリーを入れる
- 馬毛ブラシでホコリを落とす
- クリーナーで汚れを拭き取る
- 乳化性クリームを塗る
- 豚毛ブラシでブラッシング
- クロス布で磨く
それぞれの工程を詳しく解説していきます。
靴紐を外す
まず靴紐を外していきます。
少し億劫に感じますが、羽根の裏など細かいところまで手入れできるよう必ず靴紐は取ってください。
羽根の裏などはホコリや汚れが溜まりやすく、そのままにしておくとカビが生えやすくなります。
外羽根の場合は全部外してしまってOKですが、内羽根の場合は手入れ後に元に戻すのが大変なので、一番下の穴に通したまま靴の中に入れ込むのがおすすめです。
靴紐を外しながら、ついでに紐の状態もチェックしておきましょう。
靴がピカピカにお手入れされていると、古く色褪せてしまっている靴紐は余計に目立ちます。
靴磨きのときにチェックし、定期的に交換するようにしましょう。
シューツリーを入れる
靴紐を外したら、シューツリーを入れます。
手入れ時の型崩れを防ぐ効果と、シワを伸ばすことで細部まで手入れができるようになります。
シューツリーなしだと、シワの奥にホコリが溜まったままになってしまったり、余分にクリーナーやクリームが溜まってしまうことも。
靴磨きをするときは、必ず使うようにしましょう。
馬毛ブラシでホコリを落とす
馬毛ブラシでホコリを落としていきます。
羽根まわり、コバなど溝がある部分は汚れが溜まりやすいので、隙間に毛先を入れてかき出すように払っていきます。
全体的にブラシをかけながら、靴の裏側にも石などが埋まってないかをチェックしておきましょう。
クリーナーを布につけて汚れを拭き取る
クリーナーで、泥汚れや古いクリームを落としていきます。
布を指先に巻いてクリーナーを10円玉程度つけます。
色が薄い靴の場合は、まず羽根の裏側など目立たないところにつけてシミにならないか確認します。
染みてしまう場合は、1回で出すクリーナーの量を少なくして調節しましょう。
1部分に染み込まないように、少しずつ布に出して伸ばしてを繰り返していきます。
2~3回に分けて全体的に拭き上げていきましょう。
強くゴシゴシこすってしまうと革が傷んでしまうので、力はいれず革の表面に滑らせるように優しく拭きます。
ペネトレイトブラシで乳化性クリームを塗る
汚れを落としたら、クリームで保湿です。
ペネトレイトブラシに、米粒2つ分程度を取り、薄く伸ばして塗っていきます。
つま先やかかとなど硬い部分から塗っていくのがポイントです。
傷ができてしまっている場合は、クリームを少しだけ厚めに塗ると目立たなくなります。
シワができている部分も色が抜けやすいので、こちらも丁寧に塗っていきましょう。
ただし塗り過ぎには注意。少しずつとって薄く伸ばすのがコツです。
豚毛ブラシでブラッシング
クリームを塗ったら、豚毛ブラシでブラッシングをします。
- クリームのムラを全体的に伸ばす
- 余分なクリームを絡め取る
という工程になります。
ブラシを大きく動かすのがポイントです。
クロス布で余分なクリームを拭き取りながら磨く
仕上げに、綺麗なクロス布を使って余分なクリームを拭き取ります。
余分なクリームが残ったままだと、ホコリが付着しやすくなったり、ズボンの裾を汚してしまうことも。
ここでも、強くこすらないように優しく磨くのがポイントです。
豚毛ブラシだけでもツヤがでますが、布で磨いてあげるとよりツヤが増していきます。
これで完成です!
最初は少し時間がかかってしまうかもしれませんが、慣れてくると1足15分程度でお手入れすることができますよ。
靴磨きの頻度は月1回が目安!やりすぎはNG
基本の靴磨きは、月に1回程度が目安にお手入れをしましょう。
また、靴磨きはハマると楽しくなってしまいますが、過剰なお手入れはトラブルの原因になるためやりすぎもNG。
クリームを頻繁に塗りすぎると、革が柔らかくなってしまい劣化の原因になります。
月末にまとめて靴磨きの日を作るなど、毎月1度の習慣にするのがおすすめです。
靴の状態をチェックして、早めに修理できるのもメリット
靴磨きは、革のお手入れだけでなく靴の状態をチェックする目的もあります。
- カカトやつま先のすり減り
- 紐の劣化や色褪せ
- 中敷きの劣化
などに気が付き、早めに修理できるようになるのもメリットです。
特にカカトやつま先のすり減りは、一定ラインを超えてしまうと修理費用が高くなったり交換不可になってしまう場合も。
毎月の靴磨きで状態をしっかりチェックし、早めの修理など適切な処置をしてあげることも、靴を長持ちさせるポイントです。
鏡面磨きは革に負担がかかるので特別な日だけに
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鏡面磨きとは、靴のつま先を鏡のようにピカピカにする仕上げ磨きのひとつです。
今回紹介した基本の靴磨きには鏡面磨きは含みません。
ワックスで革の表面にコーティングをしている状態なので、革に負担をかけています。
基本の靴磨きがスキンケアだとしたら、鏡面磨きはメイクをしているようなもの。
なので、通常の靴磨きのツヤで十分な方はやらなくて良いですし、どうしてもやりたいという方は「大事な日の特別なケア」としてたまに楽しむのがおすすめです。
靴磨きのプロや店舗のサービスを利用する方法も
自分で靴磨きをするのもとても楽しいですが、忙しくてできなかったり、面倒でサボってしまった・・・なんて時もあると思います。
とはいえ汚れた革靴は印象も良くないですし、靴にも負担をかけてしまいます。
そんな時は、お店の靴磨きのサービスを利用してみるのもおすすめです。
ミスターミニットや靴磨き本舗など、短時間で1,000円程度でキレイに靴磨きをしてくれるお店も多数あります。
また、靴磨きに興味を持った方はプロの靴磨き職人さんに依頼してみるのも良いかもしれません。
プロの技や仕上がりを見て、より靴磨きの魅力にハマっていってしまうかも?
まとめ
【基本の靴磨きの7ステップ】
- 靴紐を外す
- シューツリーを入れる
- 馬毛ブラシでホコリを落とす
- クリーナーで汚れを拭き取る
- 乳化性クリームを塗る
- 豚毛ブラシでブラッシング
- クロス布で磨く
月に1回、靴磨きを習慣にすることは、革靴を長持ちさせる大事なメンテナンスのひとつです。
また、靴磨きを通して靴の状態を定期的にチェックし、早めに修理対応できるようになることも靴磨きと同じくらい大事なことになります。
最初は面倒かもしれませんが、自分で手をかけてケアしてあげると、どんどん愛着も湧いて大事な1足になっていくのも靴磨きの魅力のひとつでしょう。
ぜひ今週末は、靴磨きの時間を作ってみてはいかがでしょうか?
初心者さんにおすすめの靴磨きセット
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