革靴をピカピカに光らせてくれるワックス。
お気に入りの靴がピカピカだと、見栄えも良いし気分も良くなりますね。
また、革靴のお手入れを始めたばかりの方は「クリームとワックスの違いは?」「ワックスは最初に買っておくべき?」「どうやって使うの?」など、疑問を持っている方も多いはず。
そこで、この記事では
- ワックスの役割と
- ワックスと靴クリームとの違い
- ワックスの色選び
- 定番のおすすめワックス
- ワックスの使い方
について紹介していきます。
結論からいうと、ワックスはお好みによって使えば良いアイテムなので、慌てて買い揃える必要はありません。
鏡面磨きなど、ワックスで作れるピカピカな仕上がりに魅力を感じる方には必須アイテムなので、ぜひ使ってみて、靴磨きを楽しんでみてくださいね。
目次
革靴用のワックスとは?クリームとの違いも解説
革靴のワックスとは、革の表面を蝋(ロウ)でコーティングして、革靴にツヤや光沢を出すためのアイテムです。
小さい金属缶に入って販売されています。
靴磨きの仕上げにワックスを使うと、つま先に顔が映り込むくらい磨きあげる「鏡面磨き」など、靴をピカピカに仕上げることができます。
また、主成分が蝋(ロウ)と油分なので、塗ると防水性が高くなる効果や、表面のコーティングがバリアとなり、ちょっとした傷からも守ってくれるという効果もあります。
乳化性クリーム | ワックス |
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革に水分と油分を補充する | 表面をコーティングして光沢を出す |
革靴のお手入れでは、革を保湿してツヤを出す「乳化性クリーム」というものがありますが、乳化性クリームで出るツヤは、どちらかと言えば革本来の自然なツヤです。
ワックスは、その上からコーティングをして光沢感を出し、さらに光らせたいときに使います。
乳化性クリームとワックスの違いを簡単にまとめると、乳化性クリームは「革をケアするもの」で、ワックスは「革を磨き上げるもの」ということですね。
靴磨きにワックスは使わない?ワックスはなくても大丈夫?
ワックスは、お好みで使えば良いアイテムなので、靴磨きの必需品ではありません。
革本来の自然なツヤが好きという方は、乳化性クリームがあればOKなので、ワックスは買い揃えなくても大丈夫です。
女性の化粧品で例えると、乳化性クリームは「肌を保湿するスキンケア用品」で、ワックスは「よりキレイに見せるためのメイク用品」という存在です。
また「ワックスを塗ると防水効果が高くなる」と説明しましたが、乳化性クリームで仕上げたあとに防水スプレーを使えば、ワックスなしでも問題ありません。
このようにワックスは、ピカピカな靴を履きたい人向けの仕上げアイテムとなります。
鏡面磨きの光沢感もすごく素敵ですよね。
ワックスの色はどれを選べばいい?


革靴に使うワックスの色は、靴と同じ色を選ぶか、無色のものを選びましょう。
黒など色付きのワックスは、靴と同じ色を選ぶと、革本来の色にワックスの色味が加わり、光沢感に加えて色に深みがある仕上がりになります。
無色のワックスは、見た目はクリーム色をしていますが、透明のワックスです。
ネットやお店で購入するときは「無色」「全色用」といえば、このワックスをゲットできます。
無色のワックスを使うと、色は変わらず光沢感だけの仕上がりになりますが、どの靴にも使えるため、1缶で色んな靴に使いたい方にはおすすめです。
また、あえて、靴よりも濃い色のワックスを使ってグラデーションにする「アンティーク仕上げ」というものもありますが、失敗すると靴の雰囲気が損なわれてしまうため、上級者向きです。初心者の方にはおすすめできません。
おすすめのワックスは「KIWI シューポリッシュ」
(引用:amazon)
初めてワックスを使ってみるという方におすすめなのが「KIWI シューポリッシュ」です。
靴好きには定番の人気ワックスで、値段も安く、簡単に光沢感を出すことができるので、初心者の方やコスパ重視の方にピッタリですよ。
鏡面磨きには技術も必要なため、高いワックスを使えば簡単にできるというものでもありません。
まずは、値段の安くて手に入りやすいワックスを使って練習してみるのがおすすめです。
100円均一のワックスは使っても大丈夫?
100円均一のワックスは、靴好きの間でも安いのに使えるアイテムとして人気です。
KIWIのワックスに比べると、光沢を出すのに少し時間がかかり難しいですが、最初は安く揃えたいという方にはおすすめです。
少し柔らかいので、塗りすぎないように気をつけながら使いましょう。
ワックスの使い方・塗り方のポイント
ここからは、ワックスの基本の使い方を解説していきます。
ワックスを使うタイミングは、乳化性クリームなどを使って基本のお手入れを済ませたあと、仕上げの磨きに使っていきます。
蓋の開け方
初めての方は、ワックス缶の開け方に戸惑ってしまうかもしれません。
側面についている、銀色のつまみのようなパーツを横から縦に回すと、缶がパカッと開きます。
閉じるときは、普通に蓋を押して閉め、つまみを横に戻しておきます。
ワックスは全体に塗らず、つま先とかかとだけ
まずは、ワックスを塗る場所から確認していきましょう。
ワックスを塗る場所は、つま先とかかとの2か所、芯が入って硬くなっている部分にだけ塗ります。
全体的に光っているよりも、つま先とかかとのポイントを抑えた光沢感のほうが、上品な印象を与えることができます。
①指かクロスにとって、薄く伸ばして塗る
ワックスを塗るときは、必ず布や指を使って塗りましょう。
ワックスは表面をコーティングするため、小キズの予防や防水性には優れていますが、塗りすぎてしまうと通気性が悪くなり、革が呼吸できなくなってしまいます。
塗りすぎは乾燥やヒビ割れの原因になるので、ほんの少量をとって薄く伸ばして塗りましょう。
布で小さな円を書くように、くるくる回しながら、2~3回薄く重ね塗りをします。
②1~2分程度放置してから、水を1滴たらす
ワックスを塗ったあと、1~2分程度放置してロウ成分を固まらせます。
その後、ワックスを塗ったところに水を1滴垂らします。
ワックスと同じく、水もほんの少量で大丈夫です。
この一手間を加えると、輝きを倍増させることができます。
③乾いたクロスで、乾拭きする
乾いたクロスで、優しく、小刻みに乾拭きしながら磨いていきます。
磨くときのクロスは、ネル生地のようなふわふわとした布を使うと光沢がでやすいです。
①~③の「ワックス→水→乾拭き」を繰り返していき、好みの光沢になったら完成です。
左が、乳化性クリームだけのケア、右がワックスを使って磨いたものです。
①~③の工程を3回繰り返して、この光沢感を出せました。
まとめ
革靴をピカピカに輝かせるアイテム、ワックスについて紹介してきました。
【ワックスの特徴や選び方】
- 鏡面磨きなど、特別な光沢感を出すための仕上げ用アイテム
- 好みによって使うものなので、靴磨きの必需品ではない
- 小キズの防止や防水効果があるが、通気性が悪くなるので塗りすぎには注意
- ワックスの色は、靴と同じ色か無色がおすすめ
【ワックスの使い方】
- 全体に塗らずに、つま先とかかとだけに塗ると上品な仕上がりになる
- 指か布で少量を取り、くるくる回しながら薄く伸ばして2~3回塗る
- 1~2分乾かしたら、水をほんの1滴たらす
- 乾いた柔らかい布で、優しく小刻みに磨く
- 「ワックス→水→磨き」を繰り返し、好みの光沢になったら完成
【おすすめのワックス】


- 定番の「KIWI シューポリッシュ(無色)」がコスパも良く初心者にもおすすめ
- 100円均一のワックスは、臭いがキツいが使用感や仕上がりには問題なし
というのがポイントでした。
ワックスの種類や色、技術によっても仕上がりが変わってくるので、ハマるとどんどん靴磨きが楽しくなりますよ。
ついつい楽しくてピカピカに光らせてしまいがちですが、ただ光らせるだけでなく、履く場面や服装とのバランスを考えて仕上げるのも、靴磨きの魅力のひとつです。
ぜひ、そこも意識して、靴磨きを楽しんでくださいね。
レザーズでは、他にも靴磨きのアイテムについて紹介しているので、よかったらこちらもチェックしてみてください。
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